出張製材ワークショップ(自分で製材ワークショップ)

出張製材ワークショップ(自分で製材ワークショップ)

世田谷の二子玉川に平成25年4月に開園した二子玉川公園。この新しい公園には、区民の手で植樹された『いのちの森』があります。

出張製材ワークショップ(自分で製材ワークショップ)世田谷区立二子玉川公園ビジターセンターのHPより)

ここに植えられた約40種類ある木に樹名板を、公園で伐られた木を使って作ることは出来ないかということで、マチモノに声が掛かりました。丸太をお預かりしてこちらで板に仕上げることもできますが、これから先、公園に関わるサポーターの皆さまができるだけ自分たちでできるよう、出張ワークショップを開催する運びとなりました。

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まずは「木から木材へ」の基本的な知識、製材の基本的な考え方とこれから行う作業の説明。色々な質問が飛び交って話は面白い方にどんどん脱線。時間に余裕があれば、木にまつわる楽しい話をいくらでもしたいところです。

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最初の作業は樹皮むきです。マイナスドライバーや、専用の樹皮むきの工具などを駆使して皆で剥きます。

何故樹皮を剥くかと言うと、そのまま刃物にかけると、樹皮に付いている砂や土などが刃物を傷めて、あっという間に刃こぼれしたりするためです。また樹皮の部分には虫や虫の卵がいることもあるので、できるだけ取り除いておいた方が望まししいのです。さらには、材の乾燥も早くなります。

皮を剥くタイミングは、伐採した後すぐがオススメです。乾いてしまうと剥くのが難しくなりますし、ぼんやりしているうちに虫の活動が進んで材に穴を開けてしまう事もあるのです。綺麗に剥ければ作業は楽ですし、剥いた皮を樹皮網みなどに使うことだってできちゃいます♪ 今回のものは伐採して数ヶ月か経った後だったのでちょっと苦労しました。

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枝なども斧やノコギリを使って取ります。

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樹皮が剥けたら、次はかんなを使って丸太から平面を作ります。このあたりの手順は、皆様がどんな工具をお持ちか、あるいは購入予定か、どの程度の作業をご自分でやりたいか、などによって変わります。

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製材は帯鋸(バンドソー)で行うのが普通なのですが、帯鋸を持っている、という人はまずいませんよね。今回の趣旨は、丸ノコなどホームセンターに売っている程度の工具を使っていかに目的を遂げるかにあります。

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お昼の休憩時も、木の性質についてのレクチャータイム。実際に「木から木材へ」の作業を体験しながら、ただ眺めるだけの木ではなく、「使う」という視点から学ぶのはとても新鮮です♪

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お昼の後は、電動工具についてのレクチャー。

電動工具は、刃の部分に触れないように注意すれば安全、というわけではないにもかかわらず、大した説明もなくホームセンターやネットで売られているのが現状です。刃に触らないように注意するのは当たり前、本当に危険な瞬間がどういうときに起こるのか、しっかりと理解してから使用する事が大切です。

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公園にも丸ノコがあったので、今後安全に活用出来るようにレクチャーしました。

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大工さんが現場に持ち込むような機械も登場。手作業でもできますが、機械があると作業のスピードは圧倒的に違います。これらの道具はコンパクトで、アマチュアの木工愛好家にもおすすめできるものなので、この機会に色々と見ていただいて参考にしていただければと思います。

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今回持ち込んだ電動工具は、電動カンナ、手押しカンナ、自動カンナ、丸ノコ盤(昇降盤)、小型のバンドソー、丸ノコ。

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そうして完成した板です。これから風通しのいいところで乾燥させます。乾燥のさせ方についてももちろんレクチャー。樹名板完成まではもうしばらくの時間がかかります。じっくり時間をかけてサポーターの皆さまとこれからも楽しんで行きたいと思います。皆さま、本当にお疲れさまでした!!

つづき:公園で伐られた木を公園で活かす:二子玉川・花みず木フェスティバル

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